ドライアイの治療
ドライアイの治療は大きく分けて２つに分類されます。
１．点眼療法
これは足りない涙を外から補ってあげるというものです。
目薬はいくつか種類があり、患者さんの状態に合わせて選択します。
- 人工涙液
点眼治療の基本です。防腐剤入りと防腐剤無しの点眼薬がありますが、ドライアイがひどい方は防腐剤無しのものをお勧めします。
- ヒアルロン酸点眼
現在では化粧品などにも含まれているヒアルロン酸ですが、保湿作用がありますので人工涙液よりは効果が持続し、角膜や結膜の傷を治す働きがあります。
- 自己血清点眼
自己血清点眼は採血したご自身の血液を遠心分離して作成する点眼薬です。自己血清点眼には、市販のドライアイ目薬に含まれていないビタミンAやEGFなどの角膜の傷を治す成分がたくさん含まれており、現状では実際の涙の成分に最も近い目薬と考えられています。また、角膜の表面の神経が麻痺して起こるドライアイ（三叉神経の腫瘍手術後、レーシック後）に関しても、血清点眼に含まれる神経の成長因子が効くことで改善することが報告されています。
- 特殊治療
温熱療法
従来からドライアイでも目を温めることで症状が改善することが言われてきましたが、現在ではそれが科学的に証明され、目、特にまぶたを温めることによりまぶたの中にあるマイボーム腺の中の油が溶け出してドライアイに効くことが分かりました。特に涙液蒸発亢進タイプのドライアイに有効です。
２． 涙点プラグ
現在涙の分泌を促進させるお薬はないので、その代わりに涙の排水口をふさいで眼の表面に涙がたまるようにする治療方法です。詳しくはこちら